オーディションで選ばれるヒロインって一体どんな人…?
女優さんって可愛いとか美人とか、演技が上手いとか…
色々武器が必要ですが、実際にオーディションで選ばれる人ってどんな人なんでしょうか。
今回はemole(エモル)が製作したYouTube短編映画『我が愛しの殺人鬼』でヒロイン役を務めた久田莉子さんをインタビュー。
オーディションでの秘話や作品についてお話を聞いていくうちに久田さんの女優としての武器が見えてきました。
久田 莉子
女優。2016年から活動を開始し、森永乳業リプトンCM「おくろう。#リプトンレター」編等の様々なWEB CMにも出演。 2018年には連続ドラマ「人狼ゲーム」で松葉千帆を演じ話題を集める。
※今回は『我が愛しの殺人鬼』特別企画ということでemole社長でプロデューサーの澤村がインタビュアーをさせていただきました!
目次
オーディションでは頭が真っ白に…
今回久田さんには一緒に制作した映画『我が愛しの殺人鬼』についてや女優活動について色々お話を聞ければと思います。
はい!
オーディションでヒロインに選ばせていただいたんですが、実際に受けてみていかがでした?
緊張しましたね(笑)
1分間の自己紹介タイムで「チョコレートが好きでチョコレート検定を持ってます。」と言っていたのがめっちゃ印象に残ってます。
本当ですか?
ありがとうございます。
正直あの時頭が真っ白になってました…
順番的に私が一番最初に自己紹介することになって緊張してて気づいたらチョコレートの話をしてました(笑)
あんまり緊張しているようには見えなかったです。
緊張してました。
でもたまたま残り1秒ぐらいで自己紹介を終わらせることができて…
たまたまだったのに、隣の隣にいた※山咲さんが、すごい小さい声で「すげっ」て言ってて(笑)
それで恥ずかしくて顔が真っ赤になってたと思います…
※山咲さん=『我が愛しの殺人鬼』で主人公の敦也を演じた俳優
山咲さんの記事はこちらから↓
それ全然知らなかったです(笑)
でもそれで少し緊張が解れたんじゃないですか?
そうなんですかね(笑)
オーディション中も、久田さんはずっと笑ってた気がします。
最初に部屋に入ってきた時は女優のオーラを感じましたけど、オーディションが進んでくにつれてすごく笑ってるし楽しそうに見えましたよ。
なんかオーディションってどういう顔して入ったらいいかいまだによくわかってないんです…
一回めっちゃしらけさせてしまったことがあります。
オーディションでですか?
はい。
今までで一番面白かったエピソードを教えてくださいって言われたんですよ。
それで「こんなことがあって今でも思い出したら笑っちゃうんです!!」みたいな感じで言ったら笑ってるの私だけで…
会場がシーンって静まり返ったんです(笑)
そんなことあるんですか(笑)
面白かったエピソード聞いたじゃん!笑ってよ〜!って思って(笑)
こんなかわいい子滑らせないであげてください
それは恥ずかしいですよね。
でもオーディションの審査してる側からするとちょっと厳格な雰囲気でやらなきゃみたいなのもあるかもしれないです。
でも澤村さんもオーディションで結構笑ってくださいましたよね?
皆さんのコメディのお芝居が面白すぎて…
コメディだったので面白いシーンを実際に演じてもらいました
監督のそうたろーさんもいろんなパターンのお芝居を要求されてたと思うんですけどそれはどうでした?
あの時は正解がわからなかったです。
この演出絶対本番で使わないでしょ?みたいなのもあったじゃないですか(笑)
頭の中ははてなだらけでした。
でも全部ちゃんと対応されてたからすごいなと思いましたよ。
いやいや…
オーディションの帰りも何が正しかったんだろ〜って思いながら帰ってましたもん。
そうなんですね(笑)
オーディションの時はよくわからないままでしたけどリハをやって本番を迎えて、だんだんこういうことかっていうのがわかってきた気がします。
コロナ禍で気づいた短編映画需要
『我が愛しの殺人鬼』のキャストオーディションを受けてみようと思ったきっかけとかありますか?
そうですね…
なんかコロナであらゆるエンタメが打撃を受けたじゃないですか?
それこそ映画とかも。
ふわふわした雰囲気から一転真剣モードに
そんな中でサブスクとかYouTubeとか家で観れるエンタメコンテンツは盛り上がってて、特に短い動画が流行ってるなって思って。
短編映画に興味が湧いてきたんです。
なるほど。
それで色々YouTubeで短編物見てたらそうたろー監督の『セフレは泊まると言ったけど』が目に留まって。
今回の話が来る前にそうたろーさんの作品を観てたってことですか?
はい!
今回のキャストオーディションのお話が来た時に同じ監督っていうのを知って、面白そうだし出てみたいと思いました。
これはそうたろーさん、喜ぶやつだ
これまでいろんな映像作品に出演されてきたと思うんですけど今回の作品はどうでしたか?
何か違いはありました?
撮影が1日しかなくて寂しかったです!!
うん、かわいい
でもリハーサルが別日にあってよかったです。
そこで他のキャストさんやスタッフさんと打ち解けられたので。
確かにリハーサルがあったからこそいい雰囲気の現場になったと思います。
本当に楽しかったです。
だからこの撮影があと2〜3日でも続けばいいのにって思って。
しばらくロスになりましたよ(笑)
めっちゃわかります!
僕も数日間、引きずりました(笑)
殺人鬼ロス…?
本番も何回も笑ってしまってNGも出しちゃいましたし、それは申し訳なかったです。
でも監督も笑いすぎてNG出してたんで大丈夫です(笑)
今回の役柄から見えた”共依存”
次にちょっと役柄について聞けたらと思うんですが…
久田さんが演じた千加についてどういう印象がありますか?
そうですね…
最初の印象としては母性が強いなって。
あと演じていく中で思ったのは千加は共依存できる相手が欲しかったんだろうなって思いました。
共依存ですか。
はい。
それはすごく感じました。
母性がある反面、依存してると…
でもこれは少し理解というか共感できる部分だったんです。
久田さんも何かに依存してる…?
依存できる相手が欲しいと思うんですか?
欲しいとは思わないんですが結果的に依存してしまっていたのは母でした。
そうなんですか!
はい。
私ぐらいの世代ってZ世代って言われてるじゃないですか?
はい。
Z世代の特徴の一つとして親子が共依存しやすいっていうのがあるらしいんですよ。
そうなんですね。
なんか意外にも現代社会について詳しい…
お母さんと友達みたいな感覚で仲が良くて。
母親にとって子供はどれだけ歳を重ねても子供に思えてお世話やきたくなるもので、普通それに子供は嫌気がさしてくるじゃないですか。
そうですね。
僕らの世代とかだとそうだと思います。
でもZ世代はそれに対していつまでも甘えてしまう人が多いらしいんです。
わたしも以前はそれに少し当てはまっていました。
だからそういう意味では千加の気持ちは少し理解できるなって思います。
なるほどな〜。
僕にはあんまり理解できない部分です(笑)
若い世代ならではの特徴から役に入り込めた
自分じゃない誰かを演じるときは、今みたいに共通点とかから役に入り込むようにしてるんですか?
そうですね。
それもありますけどそれだけだとどうしても理解できない部分や経験したことない役柄だと難しいので視野を広げるようには意識してます。
例えばどんなことですか?
例えば野球派とかサッカー派とかあるじゃないですか。
自分がサッカー派で、野球興味ないとして…
今までだったらサッカーは観るけど野球は全くみようとしなかったんですよ。
例えが男の子なんよ笑
でも今は視野を広げたいから、野球に興味なくてもルールを確認したり試合をみたりします。
他にも友達からおすすめされたゲームとか。全然興味なくてもやってみたり!
ファンの方から薦めていただいたものもやってみたりしてます。
色々なコンテンツに触れてるんですね。
そうです。
あとはなんであの子はこのゲームが好きで私に薦めたいと思ったんだろうとかも考えますね。
アナライザーですね!
でもそうやっていろんな人格を知ろうとしてるんですね。
そうです!
そしたらお芝居の引き出しも増えるなって思って。
何気ない日常で役者活動のために努力している久田さん
タレントになることが夢だった!そのためにしていた幼少期の謎行動
女優さんを目指したきっかけはなんだったんですか?
元々マルチタレントになりたかったんですよ。
私が物心ついた時ってまだブラウン管のテレビだったんですけど…
10代の読者は知らないかもしれないのでこちらがブラウン管です
あれって四角い箱型じゃないですか。
小さい頃はあの中に人が入っていてあの中で撮影が行われてると思ってたんですよ(笑)
ピュアすぎるでしょ(笑)
だから毎日テレビの隙間から米粒入れてました。
え…??
人が入ってるからご飯あげなきゃって思って。
人が入ってると思ってたまでは可愛かったけど米粒入れてたは恐怖(笑)
よく怒られませんでしたね(笑)
親には「私はあの中に入りたいんだ〜!」ってずっと言ってました。
それぐらいテレビの中の世界に憧れがありました。
なるほど。
特にバラエティ番組とかドラマとかいろんな面で活躍されてるタレントさんをみていいなと思ってマルチタレントになろうと芸能活動を始めました。
そうだったんですね。
でもマルチタレントっていきなりなれるものじゃないから、いろんな活動をする中の一つとしてドラマに出演させていただいたんです。
そしたらお芝居って楽しいなと思って。
女優を目指したいってなったんです。
それで今は女優活動をされてるんですね。
ちなみに今後やってみたい役柄とかありますか?
サイコパスです。
そんな可愛い顔で言うセリフじゃないよ…とは言えない
サイコパスですか…?笑
なぜ?
ひとつの作品や役柄に対するお客さんの感想って色々あると思うんですけど、その中でもサイコパスって一番いろんな感想がでてくると思うんです。
いろんな感情を与えられる役柄だと思うからやってみたいんです。
めっちゃちゃんとした理由があるんですね。
女優としての目標とかはありますか?
私が何かを演じることで必ずしもプラスな影響を与えられるわけではないと思うんですけど、今までとは違う考え方を持つきっかけを与えられるような女優さんになりたいと思ってます。
模範解答じゃないですか(笑)
今回の作品でもなにか新しい感情を視聴者の方々に与えられるといいですね。
そうですね。
絶対に新しい感情は生まれると思います!
いつもニコニコしていて楽しそうでふわふわしている久田さんですが、女優としてどう在りたいか、そしてそのために日頃から視野を広げる努力をされているんだとわかりました。
『我が愛しの殺人鬼』で演じたヒロインは普通に生活していたらあまりいないタイプでなかなか心情を理解するのが難しい役柄でしたが、しっかり分析をして、自分の中にある似た感情と重ね合わせて演じられていたんだなと思います。
そう考えるとただ可愛いだけの女優さんじゃないなと感じました。
今後の活躍にも注目です。
主演:山咲 和也/久田 莉子
監督:和田 崇太郎(そうたろー)